探検といっても
この自衛隊の広い敷地内ではなく僕らがいまいる廃墟の探索だ。


『ここはなんだったんだろうな?』


と兄ちゃんが僕に話しかけた。


『ここは多分、病院なんじゃないかな?』



『『ゲッ』』

元兄ちゃんと春元は
息をあわせたように
同じ言葉を発した。



『ほら、この作りは病院だよ。器具はないけどベッドの形とかさ。』



『ん?兄ちゃん達!なんかここ通路あるよ?』



と春元は僕たちをみて暗く細い通路を指差した。