そして自衛官は
こういった。



『捕まえ〜〜たぁああ!』

僕は恐怖で
気絶しそうなのを
必死に堪える。



こいつは
自衛官でもなんでもない。


死人だ。



目も歯もない
ドクロのように
痩けた顔から不気味に
覗く空洞の穴が
僕の瞳を見つめた。



『ぐしゃああ』


その音とともに
僕の目の前で骸骨の首が
はねた。