目を覚ました元兄ちゃんが僕の後ろにたっている 奴をみて叫んだ。 『ッアアー……ウグッ』 『シッ!』 元兄ちゃんの口を 抑えながら そう口に手をあてて そいつがいった。 『あ、あの亡くなった人の相棒さん……』 ……え? 僕は振り返りながら その人の顔をみた。 『なんで君達がこんなとこに……?』 『それにはいろいろ訳が……』 今はそんな 話をしている余裕もない。 奴が気付いてこっちに あの鈍足な足で向かってきていたからだ。