ツグミが初めて あの言葉以外で 僕にいった言葉があった。 それが 『ありがとう。』 だった。 ツグミは 可愛い顔をしていた。 指がなくても 服がなくても 二重まぶたに 白い肌。 小ぶりの鼻。 僕にだけ ありがとうって言葉と 笑顔を。 僕は 見ていたツグミを いつしか 見守っていた。