「うわぁ……カレーもおいしそう!」 王子様からもらった食券をムダにしたくなかったから、 ちゃっかりカレーを食べる私。 「さっきの先輩って超有名だよね?」 オムライスを食べ終えて暇そうな桃琴が口を開いた。 「ゆ、有名?」 何その芸能人みたいな響きは。 ……確かに芸能人並み、いやそれ以上にカッコよかったけど。 ポッと頬を赤く染める私に、桃琴は呆れたような目線を向けた。