てのひらを、ぎゅっと。




どうして私は今まで気づかなかったんだろう。


もし私が倒れてしまったら、死んでしまったら。


お母さんを悲しませてしまうという事に。


大切な人を傷つけてしまうという事に。


……自分勝手だ。


私、バカだよ………。


それでも、お母さんは私を責めることをいっさいしなかった。


ずっと、私のそばにいてくれた。


それからお父さんも病院に駆けつけてきてくれて、


“よかった”


一言そう言って静かに抱きしめてくれた。


私はこの日、ふたり分の温もりを胸に、
真っ白な布団の中で眠りについた。