二の句をつげないでいる彼女に、自嘲してみせた。 「あたし、ミーくんにフラれちゃった」 濡れた目が丸く広がる。 「……うそ」 「ホントだって。そんなしょうもない嘘ついてどうすんの」 空笑いをすると、ノゾミは戸惑った様子で呟いた。 「……萌でも、フラれることがあるんだ」 人間だったんだ、とでも言うような調子に苦笑してしまう。 「あるよ」 しかも3回目、だ。