*嘘月とオオカミ先輩*




甘い夢を見てた。



温かな腕に抱かれて、


彼女の代わりでいいと言いながら、

このままの距離を保ちたいと言いながら、



いつか先輩があたしを見てくれることを願ってた。



「ちょ、待ってよ、そんな急に」

「ごめんなさい。でももう無理なんです」

「ツッキー」



もう



「限界です」



心が、もたないから。