「どう?」



正面で頬杖をついたまま、じっとあたしを見据える。



「すご……美味しいです。甘みと酸味が絶妙」



正直に感想を言った瞬間、サクヤ先輩の顔がふわっと崩れた。




「それは良かった」




目の前の優しい微笑に、びっくりするくらい心臓が跳ね上がる。

不覚にも顔が熱くなっていくのを感じる。



「ん? どうかしたツッキー?」

「……いえ、なんでも」