*嘘月とオオカミ先輩*




先輩、驚きすぎ。
 

笑おうと思ったのに、どういうわけか口角が上がらない。



「ハ、ハルっ! 何してんの!?」
 


大仰に身体を仰け反らせて驚いた後、先輩は目を見開いたまま近づいてきた。



「え! 泣いてる!?」
 


覗き込んでくる先輩の顔が歪んで見える。
 
あたしの目からはぼろぼろと大粒の涙が零れていた。



「っ、……」



感情的な涙は、喉を締め付けて声を奪う。