自宅が近づいていくにつれて、サクヤ先輩はどんどん不機嫌になっていく。

それでも三條先輩がいる前では何も声をかけられなくて、



「んじゃ、またねーツッキー」

「あ、ありがとうございました」



結局、サクヤ先輩と一言も口を利かないまま、


あたしは帰っていく2人の先輩の背中を、じっと見送った。