*嘘月とオオカミ先輩*




「先輩、ダメですってば!」



そんな月島の顎を持ち上げて、自分の唇を近づける。



「ちょ、サクヤ!」



オレの顔を両手で押さえ、キスを拒もうとする。



「すぐそこに、みんないるんだから……っ」



そんな焦った口調に、オレの胸の底が波立った。