*嘘月とオオカミ先輩*




先輩から罪悪感を拭うための――嘘つきな、あたしの言葉。



まだ、信じてくれてるんですね。



「た、確かに言いましたけど、気が変わったんです」



息を吐いて、先輩から目を逸らす。



「別にいいじゃないですか。あたしが誰と付き合おうと、先輩には関係――」

「なんで……」

「……え?」



言葉を遮られたかと思うと、急に両肩を掴まれた。

そして降り注ぐ、先輩の強い目線と言葉。






「なんでオレじゃダメなんだよっ!」