*嘘月とオオカミ先輩*




「先輩……」



ふと、さっきより間近に響く声。


気付くと月島が真正面に立って、オレの手を取っていた。

そのまま、携帯を握らせてくる。



月のない夜。

街灯の明かりの下で。



携帯を握ったオレの右手を、月島の両手が包みこんで――。


そして、


多くを語らない彼女の唇から言葉が零れる。