久しぶりに入る彼女の部屋は、驚くほど殺風景だった。

よくプレゼントでもらうらしいぬいぐるみやらピンク色の小物やらは全部クローゼットに押し込まれている。

可愛いものが好きそうな外見に反して、ぬいぐるみや姫系雑貨に興味がない女。


彼女は自分をプロデュースするのが上手かった。

可愛い自分を演じてチヤホヤされることに命をかけてる……


ということを知ったのは、最初に浮気された時。

思い出したくもないけど、1年前の出来事だ。


それから間隔を開けずに、オレは何度裏切られたことだろう。


きっと露見してない浮気もあるに違いない。