眉間に皺が寄ってるから、怒ってんのかと思った。

けど、



「大丈夫ですか?」



彼女の言葉は柔らかく、



「え……? な、何が?」

「……つらいことがあったみたいなんで」



言いながら正面に向き直る彼女。

月明かりに照らされたその顔は無表情だけど。



なんだ……、心配してくれてんのか。