恐怖短編集

「ままぁ」


「うるさい!」


私は今汚いものを消しているのよ。


誰にも邪魔させない。


振り返り、そこにいる人物に唖然とする。


恭子だ。


小さな小さな恭子がそこに立って泣いている。


私はもう一度マネキンたちをみる。


偽物だ。


この大きな成熟した体を持つマネキンは偽物。


本物は……こっち。