恐怖短編集

そして、再び同じ毎日が始まった。



父親の新しい家庭とは連絡を絶ち、私たちの……、いや、母親の暮らしやすいように暮らしていくことが一番だと思った。


相変わらず私は毎日占い師の元へ行き、当たっているかもわからないような占いをしてもらい、母親はその占い師に進められた薬を購入して私に飲ませた。



今はすでにあの赤い薬だけではなく、頭がよくなる薬や、美人になる薬。挙句の果てには超能力が使えるようになる薬などを飲まされるようになった。


ずべて、一体原料が何で出来ているかわからなくて、口に入れた瞬間生臭いにおいが鼻に付き、私はそれを水なしで飲み込んだ。喉にひっかかっていつまでも臭い匂いと苦い味がしていたが、母親が「


占い師さんが水を飲むと効果が薄くなるって言ったのよ」


と言うので、文句は言えなかった。



私さえ我慢していれば大丈夫。



そう思っていたのに、それさえも長く続く事はなかった。