「私は、死んだの?」


私が言うと、男は口元に笑みを浮かべて、大きく頷いた。


「しかし、あなたたち二人は学校で嫌われていたようだ」


男の言葉に、私は首を傾げた。


「その花束はあなたたちの親が用意したものだ。

学校の机にあったのは先生が用意したもの。


あなたたち二人が死んで、クラスは明るくなったみたいだよ。

イジメもなくなってね」


そう言うと、男は声をあげて笑った。


腹の底から楽しんでいるように。


「違う……。私はそんなつもりだったんじゃない。


ただ、アリサに合わせていれば狙われないから!」


思わず、大声になっていた。


「イジメなんてそんな子供みたいなこと、本気でしてたわけじゃない!」