恐怖短編集

走ったせいで、中年の髪の毛のように頭から抜け落ちていた。


やっぱり、あいつチカンだったのか!?


その考えが真っ先に来てアリサの体を確認する。


大丈夫。服は乱れていない。


だけど、アリサは私の肩を掴み、怒鳴った。


「ダメだよ。あいつが来ても、絶対に話しちゃダメ!」


「話? アリサ、あいつに何されたの?」


それが解からないことにはどうしようもない。


アリサは公園の方へ視線を向け、それからいつもの表情に戻った。


どうやら、質問に答えるつもりはないらしい。


「今日はもういいじゃん。学校フケよう」


それは解かっていたことだったけど、私は同意を求めた。