恐怖短編集

翌日、いつものように私たちは途中のコンビニで待ち合わせをして学校へ向かった。


学校へ行く途中に話すことといえば、今回イジメのターゲットになったクラスメイトのこと。


普段は何も気にせず友達として接していたが、ターゲットとなると次から次へと相手の悪口が出てくる。


大きなことから小さなことまで、まるで洗濯洗剤の泡のようにブクブクとあふれ出し止らない。



「ほんっとにむかつくよな。キモイし!」



また、アリサは昨日と同じ場所で花を千切り、振りまして首を切った。


私も同じことをしようとして手を伸ばし……やめた。



「キモイのは元からじゃん」


考えなくても、人を傷つける言葉ってのはすぐに出てくる。


アリサは腹を抱えて笑い「そっかそっか」と何度も頷いた。


とりあえず、ターゲットを決めてイジメて悪口を言っておけばアリサは終始ごきげんだ。