「なんでもない」


そう言い、慌ててアリサに追いつく。


今の音は何?


気のせい?


キョロキョロと辺りを見回してから、気味の悪さに身震いを一つ。


手に持っていた花はいつの間にか落としていて、もうどこにも見当たらなかった。