恐怖短編集

☆  ☆  ☆

見事に心臓を打ち抜かれたホームレスを見て、斉藤竜は思わず顔をしかめた。


「どうだ、俺の腕前は」


自信満々にそう言い、拳銃の銃口にフッと息を吹きかける同僚。


竜は軽く方をすくめ「あぁ、見事だ」と、上辺だけの褒め言葉を投げかけた。


「でも、もうやめてくれよ。俺に当たったらぶっ殺してやるからな」


「当たったらお前が先に死んでるよ」