檻から一歩出た瞬間、薄暗いはずの部屋がやけに明るくなったように見えた。 「いいのか……こんな事をして」 まだ、この状況を飲み込めずにいる洋太の口から、そんな言葉がこぼれた。 「構わないさ」 男はそれだけ言うと、洋太を出口へと導いて行った……。