恐怖短編集

☆  ☆  ☆

今日も、牛乳とパンが目の前に置かれていた。


けれど、洋太はそれをジッと見つめるだけで手を付けようとはしない。


これにはきっと、睡眠薬が混ぜられている。


昨日、無理矢理起きていられなくなった事を思い出すと、そうとしか考えられなかった。


そして、起きたらまた死に近づく《話》を聞かされる。


きっと寝ていなくても、時間が経てば《話》を聞かされるのだろうけれど、ジッとしている事で死の時間を延ばせるような、そんな気がしていた。


「どうした、食わないのか?」


全くパンを食べようとしない洋太に、珍しく男の方から話かけてきた。