恐怖短編集

「あんた達みたいな孤独なホームレスは知らないだろうが、実際の話だ。


これは言わなくても解かるだろうが、あんたは《強制撤去》の対象者として今ここにいる」



そう言うと、男はさっきの話と同じように紙を突きつけてきた。


白い紙に、グリーンの文字が躍る。


《憲法第○○○条

 強制撤去法に基き、以下の者を強制撤去の対象者として認める。

2038年○月○日 №495
               撤去される者:徳田洋太》



その文字が、頭の中でゆらゆらと揺れる。