恐怖短編集

私を襲ってきた犯人が、私をここへ閉じ込めた。


そうとしか考えられなかったが、どこをどう確認しても私の体自体は汚されてはいなかった。


お金も持っていない、親に勘当されて帰る家もない。


毎日ひたすらキャバクラの仕事をこなすだけの毎日。


そんな私を誘拐して、目的は体ではない……?


「なんなのよ……」


狭い狭い、箱の中。


その箱の向こうには、薄暗い闇。


それしか存在しない世界。