恐怖短編集

洋太は何度か瞬きをして、暗闇に慣れるのを待った。


やっぱり、錯覚ではなく、黒くて丸い点が模様のようになってそこにある。


洋太は、思わず天井へと右手を伸ばした。


低い天井に指先が触れる、その瞬間。


天井からのしずくは、ジュッと、何かを焼くような音を立てて、男の体を溶かしていく。


その液体を出す穴は一つではない。


天井一面に、まるでそれが模様であるかのように無数に開いているのだ。


さっきの男の声が脳裏によぎり、ハッと息を飲み、手を止める。