『緑…』 『動くな白夜、線がブレる。』 そう言われてしまえば、もう何も言えない。 僕は動かなくなった人形のように、曇りのない瞳で彼を見ていた。 彼の視線は僕の体を這う。 舐め回すような視線に、僕の体は少し熱を帯ているようだった。 『感じてるのか?白夜。』 悪戯に笑う彼と、ムッスリふくれる僕。 僕の頭の中にはもう、妹の存在は消えていた――…。