君がくれた笑顔


キスをして、ぎゅううってきつく抱きしめられた後、

「好きだ」

って言われちゃうから。

「好きよ」

って返す。

人目なんて気にならなかった。

この人のことしか見えてなかった。


ずっと見つめ合っていると、

(ぼぉーっ)

バスの来る音がなった。

時計を見ると・・・

7時58分をさしていた。


「きゃぁぁぁ」

「なんだ?!奇声発して」

「やばい。帰らなきゃ」

「そうだな。かえろーぜ」

そう言いあって、バスに乗り込んだ。


隣り合って座った席は、ずっと手をつないでいて、

とても居心地がよかった。


でも、お互い話はしなかった。

照れくさいから。

でも確かに芽生えた愛の絆に心がほっとするような感覚を覚えていた。


ずっと一緒にいたい。

そんなことさえおもうようになっていた。

でも、バスが目的地に着けば、一緒にいられない。

明日まで会えない。

さびしくて仕方ない。

でも、だから。


この瞬間を。今を。心にすこしでも多くとどめたくて。