これで終ったわけじゃない。 人間はこの芽を、大事に大事に育てていかなくちゃ。 感謝の気持ちを忘れたとき、きっと大地は人間にまた罰を与えるだろう。 そうならないように。 (……言わなくても、大丈夫だよね) きっと、この人たちなら。 仁菜は仲間の顔を交互に見ると、視線を空へうつす。 神の涙はその日一日、黄金の雨を降らし続けた。