うつ向いて申し訳なさそうに口を開くリーシャは正直に言葉を紡ぐ。



「よく分かりません……でも、よくは思ってなかったです。あっ、で、でもっ!よく思ってる人もいるみたいですよ?

私のお祖母ちゃんも言ってました。
『困ったときは古屋敷にお訪ねよ。そこには願いを叶えてくれる、神様がおるかんね』………

実際には無愛想な怪しい人が承ってくれましたけどね」



ふふっと笑うリーシャ。ナルミとユウヤも顔を見合わせて苦笑している。

しかしすぐにリーシャの顔は曇った。



「あの……【斬呪の忌み子】(ざんしゅのいみご)ってなんですか?あなた達は一体、何者なんですかっ?!」



切羽詰まった表情で目の前に座るユウヤに迫るリーシャ。

だがユウヤは顔色ひとつ変えることなくリーシャの頭をぽんと撫でて立ち上がった。



「それはまだ教えることは出来ないな。ただ、俺らは【呪い子】だってことは確実だ」


「それでも、私たちのこと嫌わないでくれる?」



悲しげな顔を見せるナルミ。

リーシャは口元を綻ばせると眩しい笑顔で二人に笑いかけた。



「はいっ!これからよろしくお願いしますっ」