(あー、あー、結局そうゆう話に発展する訳ね……。)
黄昏るリホに、僅かに苛々する。
愛光は、自分がライネスを好きになった事を、受け入れ始めていた。
けれど、何も しては いけないのだ。
愛光は そう遠くない未来、人界に帰る。
誰かを好きに なってしまったら、帰る時に辛くなる。
人界に居た時に、失うのが怖くて友達を創らなかったのと、同じ気持ち。
(でも……しょうがないよね……。)
リホを見ていれば、彼女が どれ程 彼を愛しているか。
ライネスが どれだけリホを大切に しているか。
解ってしまう。
だから尚更、普通に恋が出来るリホを、羨ましく思ってしまう。
(好きだよ……好きだけどさ……。)
この感情は、これ以上 発展させないでおこう。
愛光は そう決めた。


