予言と未来








大聖堂から出て来たライネスに、愛光は気付き、声を掛けた。



「大爺様と、何を話してたの?」



「別に。」



素っ気無いライネスの返事に、愛光は心の中で溜め息を つく。



(やっぱ、嫌われてるのかな?)



一目惚れして、性格が悪い事を知り、嫌いに なった筈だったのに。



(……やっぱり私は、ライネスが……好きみたい。)



「……さてと、取り敢えず、大爺様の仰る通り、もっと もっと、強くなりましょう!」



「でもさ、具体的に どうするの?」



リホの言葉に、レイムが う~んと唸る。



確かに、旅に出た所で、強くなるとは思えない。



(行く先々で戦闘が起こったら、それこそ困るしね。)



愛光が苦笑いを浮かべた その時。



「……おい。」



若い男達の集団が、声を掛けて来た。