「それで、大爺様、私達が具体的に何を すれば良いか、解りましたか?」
「いや、何も。すまんのぅ。」
大爺様の返答に、愛光達は小さく溜め息を ついた。
空界を護ると意気込んだは良いものの、何を すれば護れるのか解らないなんて……。
「取り敢えず、リホの報告によると、悪魔との戦いは苦戦したんじゃろう?」
「はい……。」
「だから色々な所を旅して、修行して来ると良い。」
「そうですね。」
大爺様の言葉にリホが頷くと、彼は頼んだぞ、と微笑み、愛光達は大広間を出ようと する。
その時。
「……あぁ、ライネス。ちょっと話が在るから、残ってくれんか。」
「え、あ、はい。」
唐突な大爺様の言葉に、ライネスは僅かに驚きつつも頷く。
愛光達はライネスを残し、大広間を出た。
「……大爺様、あいつに何の用事だろうな。」
大聖堂を出た所で、ウィンが口を開く。
「さぁ? 6年振りの再会ですし、積もる話でも在るんじゃないですか。」
「僕だって お祖父ちゃんと話したいのに。」
リーが ぷうっと頬を膨らませた。


