高度が下がり、リーヤは地面に ゆっくりと降り立った。
愛光とレイムが その背から降りると、リーヤは直ぐに人間の姿に なる。
後から降り立ったリホ達も、直ぐに人間の姿に戻った。
「……此処が、契約の門……。」
愛光達の目の前には、高さが3メートル程の、古い門が聳え立っていた。
あちこち劣化しては いるが、きちんと管理されているのだろう、埃や ごみは見当たらないし、雑草も きちんと刈り取られている。門の両脇には、愛光には読めない記号のような文字が、沢山 彫られている。
「なっつかしいなー。」
ウィンが楽しそうに笑う。
「皆は いつ頃 此処に来たの?」
「5歳の時です。」
愛光の問いに、リホが答えた。
「イラ様と契約を結び、魔法を使えるように なるのは、5歳の誕生日の日。空界では そう決まっています。」
「天界も5歳だよ。」
リホの言葉に、レイムが付け足す。
「そうなんだ。具体的に どうすれば良いの?」
「その門の向こう側は、異界と なっています。イラ様が いらっしゃる世界です。門を開け、其処に行き、イラ様と契約を結べば良いんです。」


