予言と未来




「……うわぁ……高い!」



リーヤの背に乗り空を飛んで、愛光は歓声を上げながら下を見渡した。



後ろでは、愛光の腰に腕を回したレイムが同じように はしゃいでいる。



「ははは、空を翔ぶって、気持ちぃだろ?」



リーヤが声を上げて笑う。



「あのう、1つ訊いても良いですか?リーヤさんには失礼ですけど……。」



「え、俺に失礼? しょうがないなぁ、言ってみなよ。」



茶化して そう言うリーヤから視線を外し、愛光は後ろを翔ぶリホ達を見た。



「ウィンも立派に大きいですよね? リーヤさんに頼まなくても、彼女が私達を運ぶ事は出来なかったんですか?」



ずっと疑問に思っていた事。



リホのように翼に炎を纏っているなら、背に乗るのは危ないだろうが、リーヤと同じグリフォン族のウィンなら、愛光達を乗せて翔べるのではないだろうか。



愛光の質問を聞いたリーヤは、ははっと笑った。



「アイカちゃん、解ってないなぁ。これね、お仕事なんだよ? お給料 出てんの。」



「はぁ……。」



今一 意味が理解 出来ないリーヤの言葉に、愛光は生返事を してしまう。



「つまりね、仕事には責任が伴うって事。もし、お客様を落としてしまって、万が一 亡くなってしまったら……責任は取らなくちゃいけない。」