「ライネスの家に行った時、ウィンが彼の家の扉を壊しましたよね? あれが、人界で説明した魔法です。」



「へぇ……。」



確かウィンは鎌鼬と言っていた。



「魔法はイラ様が私達に与えて下さるもの。イラ様と契約を結び、魔法を使えるように なる場所を、“契約の門”と言います。」



「其処で戦う力を手に入れるって事?」



「はい。」



リホが頷くと。



「よっしゃー! 早速 行こうぜ!!」



ウィンが満面の笑みで拳を上に突き上げた。



正直、ライネスの事は気になるが、先程 大爺様が もう1度 使いを送ると言っていたし、他者の気持ちを説得して変えるなんて、愛光の道理には合わない。



この世界の事も、悪魔の事も良く解らないし、取り敢えずは周りの意見に従った方が良いだろう。



それに。



(その魔法ってゆうの、使ってみたいし。)



アニメや漫画みたいに、格好良い技が使えるのなら、是非 使ってみたい。



女神様にも会ってみたい。



何だか わくわくして来て、愛光も笑いながらウィンの後に続いて大広間を出た。