愛光達 一行は、取り敢えずライネスの事を大爺様に伝えようと、村へ戻った。



話を聞いた大爺様の口から、深い溜め息が漏れる。



「……そうか……困ったのぅ……。」



そして、その場に沈黙が落ちる。



其処で愛光は、ずっと疑問に思っている事を、訊いてみる事に した。



「……あの、大爺様。」

「何じゃ?」

「私達って、具体的には何を すれば良いんでしょう?」



予言の通りに空界に来たのは良いけれど、悪魔から天界と空界を護る方法が、今一 解らないのだ。



「……それがな、解らないのだ。」

「……はぃ?」



大爺様の答えに、口を ぽかんと開けてしまう。



「予言には、其方達が集まる事しか書かれていない。具体的な内容は、現在 捜索中だ。」

「……そうなんですか。」

「取り敢えず、悪魔が襲って来たら戦うつもりで居てくれ。」

「はい。」



大爺様の言葉に、リホが頷く。



「その為に……お主等、アイカを“契約の門”迄 連れて行ってくれぬか? その間に儂は、もう1度ライネスに使いを送っておくから。」

「解りました。」

「契約の門?」



頷くリホと、首を傾げる愛光。



リホは愛光に向き直って、説明を始めた。