それから村人達は大聖堂を出て行き、大広間には愛光と大爺様、リホ、それに1人の少年、2人の少女が残った。
「それじゃ、アイカさん。紹介させて頂きますね。」
リホが口を開き、大広間に残った少年を指し示す。
「ペカザス族のリーです。」
リーと呼ばれた少年は、にこっと笑った。
くるくると癖が在る白髪に、男の子とは思えない程 大きくて丸い蒼い瞳。背中には純白の翼。13、4歳くらいだろうか。可愛いと言う表現が ぴったり来る容姿だ。
「リーだよ、宜しくね! 大爺様は僕の お祖父ちゃんなんだ!」
見た目よりも大分 子供っぽい言葉遣いに、思わず愛光も笑い返した。
「続いて、グリフォン族のウィン。」
肩迄 伸ばされた ぼさぼさの翠髪に、切れ長の琥珀の瞳。翠と黄色が混ざった鋭い翼。歳は同じくらいだろう。
「よっしくな! 仲良くやろうぜ!」
ハスキーな声。明るい性格のようだ。
「最後に、天使のレイム。」
ボブカットされた淡い金髪に、大きなピンクの瞳。幻獣の物とは少し違った透明な翼が生えている。歳は14、5歳くらいだろうか。
「仲良くしてね!」
愛光の瞳を真っ直ぐに見つめて、彼女は笑った。


