愛光の言葉に友美は目を見開き。
漸く、笑った。
「愛光、変わったね。」
「そう?」
「うん。何か、明るくなったってゆうか、強くなったってゆうか。」
「そうかな? ありがと。」
愛光が お礼を言うと、友美は にっこり笑った。
「……私にも、創れるかなぁ?」
聞き逃してしまう程 小さな問い。
それを しっかり抱き留めて、愛光は頷いた。
「出来るよ、友美なら。」
今直ぐじゃなくて良い。もっと もっと時間が経ってからで良いから。
少し心が軽くなったら、もう1度 立ち上がって。空を見上げて。
一歩 前へ踏み出せば、きっと創れる筈だから。
「じゃあ、行くね。」
愛光が そう言うと、友美は哀しそうな顔を したが、引き留める事は無かった。
――友達だから。
「うん。」
「さよなら。」
愛光の言葉と共に、友美の部屋に白い光が広がり。
彼女が目を開けた時には、親友の姿は消えていた。


