「え?」
聞き返すと、リホは強い光を浮かべた瞳で、愛光を見つめた。
「勿論 貴方が、“私には関係無い”と言ってしまえば、それ迄の話です。直ぐにとは言いません。1週間後、もう1度 会いに来ます。その時に、返事を聞かせて下さい。」
リホは丁寧に頭を下げると席を立ち、カフェを出て行った。
残された愛光は、茫然と、目の前で冷めていく珈琲を見つめていた――。
――のではなく。
「え、ちょっと!お金は!? もー! 何なのよ!?」
結局、リホが注文したレモンティーの代金も払い、愛光はカフェを出たのだった。
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