「何で今迄 黙ってたの。」



幼い子供を宥めるようなリホの言葉に、愛光は益々にやける。



「……お、大爺様にも、言うように釘を刺されたけど……。」



「けど?」



「……は……恥ずかしかった、し……。」



「ぎゃはははっ!!」



ライネスの答えに、下品な笑い声を上げたのはウィンだ。



「だから笑うなっつーのっ!!」



因みに、皆こんな ふざけた会話を しながらも、ちゃんと魔法を発動し、悪魔と戦っている。



いつの間にか強くなっていたんだなぁと、愛光は実感した。



「だから! 予言の通りに旅に出るのだって嫌だったんだ! 何れ ばれるし! 馬鹿に されるし!」



今迄 溜めて来た鬱憤を晴らすように、ライネスは言葉と剣に力を込める。



そんな彼の活躍も在り、気付けば悪魔は皆、地に伏していた。