「ライネス?」 「お前……ほんとに解んねェの?」 「何が?」 本当にライネスの言いたい事が解らなくて、首を傾げてみせると、ライネスは今度こそ、明後日の方向を向いた。 「……だからさ……だろ?」 「え?」 「だからっ!!」 月の光に照らされたライネスの顔は、耳迄 真っ赤だった。 「……気になる奴に冷たくすんのが、男ってもんだろっ!?」 「……………………え。」 愛光が漸く声を出せた時には、ライネスは既に洞窟の中へ走って行ってしまっていた。