予言と未来








「リホ……怖っ!!」



リホの試合を見たウィンが そんな感想を漏らす。



「リリリリホって、大人しそうに見えて腹黒いの!?」



どもるレイムの質問に小さく頷いたのは、彼女の幼馴染み。



「てか、魔法 強くなきゃ、巫女になんか なれねェだろ?」



小さく付け足したライネスの言葉に納得し、ウィン達は頷いた。



「は~あぁ、ライネスも大変だねェ。あんな裏表? 在る奴に好かれちまって。」


「ちょ、ウィン、言い過ぎ。」



レイムの突っ込みにウィンは笑い、悪戯っ子のような笑みでライネスを見る。



「ライネスはさ、リホの事、好きなの?」


「……あくまでも、幼馴染みとして、な。」


「女としては好きじゃないんだ?」



ウィンの質問に、頷くライネス。



「じゃあさ、好きな奴 居んの?」


「居ない。」


「ふぅん。」



即答するライネスの言葉に、何処となく嬉しそうなウィン。


内心ライネスが動揺している事に気付く者は、居なかった。


そうこう している内にリホが観客席に戻って来て、愛光の試合が始まった。