予言と未来




その蔓が、ルウの攻撃を弾き返す。



「……え……?」


「へ?」



氷玉(アイスボール)を放ったルウと、観客席に居た愛光は、口を ぽかんと開ける。



「だから言っただろ、使い方が上手いって!」



何が起こったのか解らず、きょとんとしている愛光の背中を、ウィンが ばしばしと叩く。



「……どうなったの?」


「リーは威力こそ弱いけど、咄嗟に攻撃から防御に転じる事が出来る。その咄嗟が、結構 大事なんだ。」


「……ウィンにしては まともな説明じゃん。」


「うっせー!!」



理解した愛光は、ウィンを茶化す。



「だからさ、中々 手強いと思うぜ、リーは。」



愛光からリーへと視線を移し呟いたウィンの言葉に、リホが頷く。



「……ねぇ、前から思ってたんだけど、リホ達って、殆ど顔見知りなの?」



リーの戦いを見守りながら愛光が尋ねると、リホ達は曖昧に微笑んだ。



「私は……ライネスとは幼馴染みで、ウィンとは巫女に なる前からの付き合いで、リーとは巫女に なって、大聖堂に暮らすように なってから知り合って、 レイムさんとはアイカさんを連れて来る少し前からです。」


「あたしは、リホとリーとは小さい頃からの付き合いで、レイムとはリホと一緒、ライネスは同じ村に住んでたけど話した事 無い、みたいな感じだな。」


「へぇ……。」



(ずっと友達だった人も居るし、つい最近 知り合った人も居るんだ……。)



皆 仲が良さそうだから、前から友達だと思っていた。



新たな発見を した愛光は、再びリーの戦いへと目を向けた。