翌日あたしは恥ずかしいと思ったんだけど、逃げようとしたら勇人に捉えられてしまった。
「逃げるなよ……おまえが腕の中にいるなんて夢みたいだから実感が湧かねえ」
だからもう一度いいか、と不安げに訊かれてイヤだなんて言えない。
あの苦しさと痛みは嫌だったけど、勇人がそれで安心できるなら……とあたしは覚悟を決めて頷いた。
だけど、今度は少しずつ違って、やっと勇人とひとつになれた実感が湧いた。
苦しさの中でも違う感覚があたしの中に起こる。
勇人の求めるままにあたしは体を投げ出したんじゃない。自分の意志で勇人を求めたんだから、愛されるという意味がわかって胸がいっぱいになって幸せだった。
勇人は回数を踏むごとに熱く強くあたしを求めて、あたしの全てを支配した。
2日目は寝食も忘れて求め合い、疲れたけど幸せのただ中にあたしはいた。



