くるうみ。~あなたと過ごした3日間~




ギュウッと息が苦しくなる位に勇人に抱きしめられた。


「瑠璃香……」


囁くようなかすれた声で呼ばれて、心臓がトクンと小さく鳴った。


俯いた顔を上げるのが怖かった。でも、肌を通じて勇人の鼓動も速くなってると感じて、緊張してるんだって解ってちょっと可愛く思えた。


「俺……瑠璃香のこと本当に大切にしたい。だから瑠璃香が嫌なら……10年でも待つ。瑠璃香の気持ちが大切だし。
だけど……俺……」


勇人は低くて震えた声で躊躇いながら続けた。


「俺……瑠璃香が愛おしくて仕方ないんだ。
好きだ、瑠璃香……おまえが愛しくて大切にしたいのに、おまえの全てを俺のものにしたくて仕方ねえ。性急すぎてごめん……だけど……俺……言葉にしねえと限界だった。
おまえをシカトしてた時、離れようとしたと理由を話したけど……本当の原因は俺自身だったんだ。
プールでおまえを助けた時、マジでヤバかった。おまえを俺のもんにしたいって欲求が強すぎて……いつか本当におまえの意志を無視して無理やりに……抑えきる自信がない。
だから、自分が怖くて離れるしかなかったんだ」