「足元には気をつけろよ、チクッと刺す生き物もいるからな」
勇人はいつの間にか木で作った銛(もり)まで用意してたし。
漁師さんが魚を突き刺すアレ。
とは言っても、あたしだって昔から海でよく遊んでたんだよ。泳げないけど、山潮の海はよく知ってるんだから。
よし! 勇人を驚かせてやろっと。
素潜りは苦手だし海中で目は開けられないけど、ここはひとつ頑張らなきゃ。
勇人はもう浅瀬から海に潜って魚を穫り始めたから、あたしも何か大物を、と思ってたけど、足元にある岩礁にマガキの“カキ礁”を見つけた。
わあ、カキだ! 焼いても生でも美味しいんだよね。
ビニール袋に海水を入れてそこに岩から引き剥がしたカキを入れてく。
次にイシガニを見つけたからそれも捕まえて、それから素潜りを決行する事に。
息を吸って、吐いて、また吸ってから鼻を摘んで目を閉じ体を海に沈める。
水中での籠もった音と泡に包まれてゆっくりと目を開ける。
……驚いた。
もうすっかり暗くて見えないと思ってたのに、晴れた真昼みたいに明るい景色が広がってたから。
勇人はいつの間にか木で作った銛(もり)まで用意してたし。
漁師さんが魚を突き刺すアレ。
とは言っても、あたしだって昔から海でよく遊んでたんだよ。泳げないけど、山潮の海はよく知ってるんだから。
よし! 勇人を驚かせてやろっと。
素潜りは苦手だし海中で目は開けられないけど、ここはひとつ頑張らなきゃ。
勇人はもう浅瀬から海に潜って魚を穫り始めたから、あたしも何か大物を、と思ってたけど、足元にある岩礁にマガキの“カキ礁”を見つけた。
わあ、カキだ! 焼いても生でも美味しいんだよね。
ビニール袋に海水を入れてそこに岩から引き剥がしたカキを入れてく。
次にイシガニを見つけたからそれも捕まえて、それから素潜りを決行する事に。
息を吸って、吐いて、また吸ってから鼻を摘んで目を閉じ体を海に沈める。
水中での籠もった音と泡に包まれてゆっくりと目を開ける。
……驚いた。
もうすっかり暗くて見えないと思ってたのに、晴れた真昼みたいに明るい景色が広がってたから。



