くるうみ。~あなたと過ごした3日間~






更衣室で着替える最中にも、あたしはさっきの先輩の態度が気にかかってた。


なんで先輩はあたしを無視したのかな?


もしかして嫌われた……の?


この間出かけた時にいろんな恥をかいたから、呆れられたのかもしれない。

それともやっぱり、キス未遂事件が原因なのかな?

一度気になれば、どんどんどんどん思考のループに入るのがあたしの悪いくせ。


それが楽しいことならともかく、悲しい出来事なら余計に負のスパイラルにはまり込んで抜け出せなくなる。


終わりにはとんでもない些細なことが原因だ、やっぱり自分はダメなんだと思い込む。


そして自信をなくしちゃう……。


明石先輩への想いは叶わないから諦めなくちゃ、と思うのに、振り切れない弱い自分がイヤだ。


もっと美人で、もっと痩せてて、もっと頭の回転が速くて……もっと明るくて女の子らしいコがいいんだ。


泣けそう……。



「瑠璃香、どうかした? まだ気分が悪いの?」


体調不良のウソを信じて心配してくれる亜美に後ろめたさを感じた。


「……うん、ゴメン。水泳見学にするわ」


涙を我慢してたら本当に頭が痛くなってきた。